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佐藤益美さん
「たぶの木学園」支援主任で、CAPP活動の担当職員。酒田市在住。佐藤さんが着ている青いTシャツは、CAPPの活動用ユニフォーム。活動に関わる全員が愛用している。


社会福祉法人 光風会
知的障害者更生施設(通所)
たぶの木学園
酒田市宮野浦3-21-24 
電話 0234-31-2828
平成2年、精薄者更生施設「光風学園通所センター」として開所。平成4年に「たぶの木学園」に改称。
現在は、男性24名、女性14名の利用者が、農・園芸作業や菓子製造作業などを中心に活動している。施設長:阿部太。

 



CAPP活動を始めたそもそものきっかけ(1)
たぶの木学園の理由。


 たぶの木学園は、知的障害を持つ人たちが、社会生活に適応できるようにさまざまな活動を行う更生施設。平成2年に「光風学園通所センター」として開所しました。現在、20代から40代の38名の利用者たちが、毎日通いながら、農作業や園芸作業、菓子製造作業などを行なっています。実はこれらカリキュラムの内容や方法は、歴代の職員たちがアイデアを出し合いながら、手探りで作りあげてきたもの。CAPP活動も、ひとりの施設職員による「利用者さんと動物とのふれあい活動をさせたい」との思いが始まりでした。平成14年のことです。現在、施設側でCAPP活動を担当している支援主任の佐藤益美さんは語ります。「その職員さんは今はもう退職していませんが、自分でも犬を飼っていたので、動物が与える癒し効果や特別な力をいつも感じてたんでしょうね。その人と、たかとし動物病院の高橋恵美さんが仲良しだったので、そこからこの活動が実現していったんです」。



チョビは協調性バツグンで、誰とでもすぐに仲良くなれる特技の持ち犬。

2代目マーシーは、初代マーシー同様、とてもおとなしいうさぎちゃん。


白と黒の毛並みがパンダのようなクーは、尻尾の上下でストレスサイン発信。


たぶの木学園のCAPP活動は、動物、ボランティア、施設職員、獣医師の抜群のチームワークで進行中。事故や怪我のないよう細心の注意をはらいながら、進めています。

ローラの飼い主は、たぶの木学園支援係長の
斎藤久伸さん。活動日はお父さんと一緒に出勤。

愛嬌たっぷりのパグ・ピースケ。自分で
体を動かせない利用者にやさしくタッチ。

CAPP活動を始めたそもそものきっかけ(2)
獣医師・高橋さんの理由。


 一方、高橋さんとCAPPとの出会いは、酒田に動物病院を開院した平成元年に、JAHAに入会したことでした。ですがCAPPをするには、獣医師側がうけ負う負担もかなり多く、多忙な高橋さんは自分から始めるチャンスがないままに日々を過ごしていました。「でもちょうど、たぶの木さんから話しがあった時は、JAHAからも活動を勧められたりなど、いろいろなことが重なったんです。なかでも一番は愛犬の存在ですね」。ご夫妻が愛犬を亡くしたのは、その2年前のこと。お二人は、想像以上の喪失感と深い悲しみを、以後ずっと抱き続けていました。「愛犬のおかげで、愛する動物とあたりまえのように暮らすことがいかに幸せかを知りました。だから動物が側にいることの楽しさを、もし知らない人がいるんだったら伝えたい。そうすれば動物も人もきっと幸せになる。そう思ってCAPPを始める決意をしたんです」。その後、ご夫妻は、たぶの木学園の職員や飼い主たちと、県外で先に始めている施設を見学。皆で勉強しながら、CAPP活動を実現させていきました。

動物、ボランティア、障害者。
それぞれにとってCAPPの意味するもの。


 開始から6年。たぶの木学園のCAPP活動は、それまで動物に触れなかった人が触れるようになったり、利用者同士で譲り合いや教え合いの心を学んだり、活動日を心待ちにする人が増えたりと、数々の効果を生んでいます。またボランティアの側にも、ひとつの命を皆で一緒に可愛がり、また亡くした場合には一緒に悲しんだりする経験から、障害を持つ人も持たない人も、わけ隔てなく共生するノーマライゼーションの心が広がっています。こうした実例はたぶの木学園だけではありません。獣医師と医療関係者がチームを組んで行なう動物介在療法の現場でも、歩けなかった人が歩けるようになったり、心を閉ざしていた精神病患者が人と話せるようになったりと、驚くべき効果が全国各地で次々と実証されています。
 物いわぬ動物たちの無償の愛情。それが私たちにもたらすものは想像想以上に大きいのかもしれません。今後の活躍に期待します。


(スプーン2008年6月号に掲載)
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