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 Home > 大人仕様 11. ワイン編
 



赤ワイン
「シャトー・ミル・ローズ2005」×「仔羊のロースト」。1000本のバラという名前のワイン。しっかりとしたボディでありながらエレガントに作られている。
シャンパン
「ボーモン・デ・クレイエール
グラン・プレスティージュ」×
「モン・サン=ミシェルのムール貝のマリニエール」。寒い冬に少しコクのあるワインを。
デザートワイン
「デ・ボルトリ・デーン ボトリティス・セミヨン」×「フォアグラのポアレ」。貴腐ワインとフォアグラは黄金コンビ。ソースにはコクのあるポートワインを使用。
白ワイン
「バルディビエソ シャルドネ・レゼルバ2007」×チーズ。樽の香りがするコクのある白。チーズ全般によく合い、リーズナブルなのが嬉しい。


レストランでは、
微かな疑問もソムリエへ。
お家でトライ、
初めてでも簡単
テイスティング。

ワインをグラスに注いだら、まずは見た目で濁りや澱みがないかをチェック。次に香りを嗅いで、カビ臭さや酸臭などの異臭を感じたら劣化の恐れあり。最後に味をみますが、ザラつきやぬめりなどはっきりとした違和感を覚えたら、購入店などにたずねてみましょう。
 
料理、会話、場の空気。
素敵なテーブルを演出する
気軽で楽しいワイン術。

ワイン編 | 指南役 ワインバー&
ダイニング Ravi

寿司職人は、海が荒れても旨い寿司を握ることが使命なんです。
コストパフォーマンスの高いワインが揃うワインバー&ダイニング 酒田市本町1-6-6 川辺の館2階 【営】ランチ/11時30分〜14時(土日のみ)、ディナー/18時〜23時(L.0) 【休】水曜 0234(23)5228

「ちょっとおいしいワインでも」――そんなシーンに憧れたことはありませんか? パーティーから毎日の食卓まで、ワインはテーブルを華やかに演出してくれる存在です。しかもその種類は多様多彩。極上の逸品からデイリーなものまで「どれを選んだらいいの?」と悩めるワイン初心者さんのために、気軽に楽しむヒントを「Ravi(ラヴィ)」のソムリエール・羽藤美齢さんに伺いました。

ワインとお料理のマリアージュ。
素材と調理法ごとに楽しもう。


 レストランでワインを飲む場合、一般的に“肉には赤、魚には白”が合うといわれますが、じつはそれもそうとは限らないようです。「たとえば魚料理でも、ソースにフォンドヴォー(仔牛から作るダシ)などコクのあるベースを使ったものや醤油味には軽い口当たりの赤を合わせることもあります。肉料理に赤が合うといわれるのは、タンニンという成分が肉の余分な脂を流してくれるためですが、料理の味付けによっては白の方が合う場合もあるんですよ」。そこで羽藤さんのイチ押しの組み合わせが、霜降りの牛肉ステーキと、コクのある黄金色の白ワイン。白ワインにもタンニンは含まれていますが、肉のおいしい脂は残し、ワイン樽の香りが焼いた肉の香ばしさとよく合うのだそうです。「この時、白ワインは少し高めの温度で飲むのがポイントです。また、お肉に少しだけレモンをたらすと、ワインとレモンの酸味がマッチして、より味わい深くなりますよ」。

好みを伝えることが
運命のワインに出会う一番の近道。


 またお店では、その日の予算や、お酒がどのぐらい飲めるか、好きな酒類など、自分の情報をソムリエにできるだけ多く伝えることも大切です。特に「これから何を食べるか」「1軒目で何を食べて来たか」など、食に関わる情報は大きな決め手になるそう。味のイメージを伝える場合も「甘口・辛口」といった表現のほか、「グレープフルーツのような風味」「ハーブの香り」などのように果物や花の香りに例えると、好みがより伝わりやすくなります。なお、ボトルでオーダーした場合は、コルクもキャップシールもすべてお客様のもの。飲み残した場合はもちろん持ち帰ってOKです。
  また、ワインを味わう時には、保存状態や口にした時の「温度」が重要とよくいわれます。「冬は暖房が入ることも考えて、赤ワインは13℃、白ワインは10℃弱」から提供するのが羽藤さん流。

奥深いヴィンテージや、若いフレッシュ感…
ワインも人と同じように個性はさまざま。

「ワインは温度が高くなると香りが増すので、気候や室温によってはもう少し高めの温度で提供します。ただし白ワインは温度が上がると甘みが増して酸味がぼやけるので、家庭では冷蔵庫で冷やすとちょうどいいですね。温度帯ごとの変化も味わいのひとつです」。さらにテイスティングのポイントである「香り」を楽しむコツは?「グラスに注いですぐの香りはブドウ本来の香り。まずはその香りを楽しんでから、グラスを2、3回まわしてワインの香りを楽しみます。口に含んだら、液体を舌の上で転がしながら鼻で息を抜くと口中に香りが広がります。ワインは喉越しよりも余韻を楽しむもの。しっかり作られたワインは余韻も長いんです」。またグラスを持つ時も手の温度がワインに伝わらないようにステム(脚)を持ちます。女性はステムの下の方を持つと、手がきれいに見えるそうですよ。





もっと自由に、気軽に。
暮らしを味わい深くする
嗜好品としてのワイン。


 もし自分でワインを買う場合は、予算や好み、用途などをお店の人に伝えて一緒に選ぶのがベスト。家庭での保存は、ワインセーバー(真空ポンプ)などのグッズを用いると便利ですが、コルクを戻して冷蔵庫に入れておけば2〜3日はおいしく飲めるとのこと。しっかりと醸造されたものであれば4〜5日くらいかけて飲んでも大丈夫。味や香りの日々の変化を味わってみてもいいかもしれません。「良いワインは、酸味や渋みなどが突出せず、調和のとれた深みある味わいがあります。でもどんなに美味しいお気に入りのワインでも、一緒に飲む相手やシチュエーションによって印象が変わります。生活のさまざまな場面で気軽にワインを楽しんでみてくださいね」。


ラベルのコレクションも
楽しみのひとつ。
 
何が書いてある?
ラベルを読んで
ワインを選ぼう。

ラベル(エチケット)には情報が満載。(1)等級 (2)ワインの銘柄「シャトー・タルボ」(3)ワインの格付け法に基づく生産区域名「サン・ジュリアン」(4)ブドウの収穫年 (5)瓶詰め元 (6)生産国 (7)内容量 (8)アルコール度数 気に入ったワインを覚えるのにも役立ちます。

 また、忘れてはいけないのが“紅茶と水の関係”。硬水と軟水では、同じ茶葉でも違う味わいになってしまいます。例えばイギリスの中軟水は、適度な硬度が紅茶の渋みを抑え、味や香りをマイルドにしてくれるのに対し、日本は軟水地域のため味と香りが強く出てしまいます。海外で気に入った紅茶を日本でいれた時「あれ?」と思うことがあったとしたら水のせい。「日本の水道水に合わせて、風味を最大限に引き出せるようにブレンドしています」。
  では、家庭でおいしい紅茶を楽しむには?「まず茶葉とお湯の量、抽出時間をきちんと測ること。お湯を5分以上沸かしてしまうのはタブー。酸素が飛んでジャンピングが起こりにくくなりますからね。お砂糖は甘みがほしい時に、ミルクは油分の多いお菓子と一緒の時にお好みで加えるといいでしょう。その時の気分に合ったお気に入りのカップ&ソーサーで、ゆっくりと紅茶を楽しんでくださいね」。

(スプーン2009年2月号に掲載)

参考文献=『おいしいワインの事典』(成美堂出版編集部)、
米野真理子『ワインライフ入門』(角川学芸ブックス)ほか

有地智枝子、高橋江里子=取材・文
text by Ariji Chieko, Takahashi Eriko
和島諭=写真
photograph by Wajima Satoru
日向香=デザイン
design by Hinata Kaori
 

1
じつは使いやすい?
ソムリエナイフの
正しい使い方とは。

キャップシールを取ります。ボトルの口の出っ張り部分にナイフを当て、奥から手前に向かって3分の2ほど切ります。次に逆手に持ち替えて残りの3分の1を切ります。澱のある赤ワインはできるだけボトルを動かさないように切り取りましょう。

2
ここが知りたい!
スクリュー使いに
失敗しないコツ。

何かと失敗の多いこの作業。まずはスクリューの先端をコルクの中心に当てます。この時の角度が肝心! スクリューは斜め45度ぐらいに倒した状態から差し込み始めるのがコツ。そうするとスクリューがカーブしながら徐々に立ち上がってきます。

3
コルクの長さを
考えて差し込むには
少し経験が必要。

クルクルと回しながらスクリューを差し込みますが、出来るだけ深く入れるのがポイント。深度が浅いと抜く時にコルクが切れてしまいます。コルクの長さはワインによってまちまちですが、コルクの底ギリギリまでが目安。ただし、くれぐれも回しすぎに注意!

4
いよいよ抜栓!
ゆっくりと徐々に
コルクを引き出します。

抜く時は、テコの原理を利用します。ナイフの引っかけ部分を支点にして、ボトルと一緒に左手でしっかりと押さえたら、ナイフの柄の部分を手前に持ち上げるようにしてコルクを上に引っ張ります。一度に抜こうとせず、二度に分けて行うと良いでしょう。




◆バックナンバーもチェック!
1.和菓子編 | 御菓子司 小松屋(2008年4月号)
山水花鳥風月を映し、日本人の美意識を形にした 五感で味わう芸術品。
2.パン編 | モンパン(2008年5月号)
食卓にあるだけで心豊かに、楽しみふくらむ、パンのある暮らし。

3.花編 | Rosa(2008年6月号)
もの言わぬ花々が、その色彩や造形に託した
癒しのメッセージ。
4.寿司編 | 寿司・割烹 鈴政(2008年7月号)
カウンターに座り、自然体で味わってみたい
粋な大人の旨し時間。

5.フレッシュジュース編 |
フルーツデリにしむら
(2008年8月号)
ビタミンカラーを心と身体に取り入れて
彩る、ヘルシーライフ。
6.カクテル編 | BAR ChiC(2008年9月号)
シックに、カジュアルに、自分の特別な空間で鮮やかなカクテルに酔う。

7.紅茶編 | プティポアン(2008年10月号)
ゆっくり過ごしたい時間。お気に入りの紅茶をいれ、体と心で豊かに味わう。

11.ワイン編 | ワインバー&ダイニング Ravi(2009年2月号)
料理、会話、場の空気。素敵なテーブルを演出する気軽で楽しいワイン術。



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電話 0234(41)0070 / FAX 0234(41)0080


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