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 Home > 大人仕様 7. 紅茶編
 



アン
青森県産のりんご「紅玉」をふんだんに使ったプティポアン特製アップルティー。りんごのスライスと、フレッシュミントの爽やかな香りで疲労回復。
ダージリン・セカンドフラッシュ
ダージリンの最高級品・キャッスルトン茶園のお茶。クオリティーシーズン「セカンドフラッシュ」のものはマスカットの芳香が特に強く、等級の後にMUS(マスカテル)の記号がつく。
アンジェラ
カクテルのファジーネーブルを思わせるような、ピーチとオレンジが甘く爽やかに香るブレンド。オレンジスライスとシナモンが、心と身体を元気にしてくれる。
モーツァルト
フレーバーティーの代表「アールグレイ」とバラの花びらをブレンドした紅茶。ベルガモットの柑橘系の香り漂う紅茶に、バラのつぼみを浮かべて優雅な気分に。


完全密閉+常温保存が風味を
保つ鉄則。
紅茶にも鮮度あり。
開封したら、すぐに
風味を閉じ込めよう。

専用容器がない場合は、密閉容器に移して、直射日光が当たらない常温で保存します。温湿度の高いところもNG。また、香りの強いものの近くや、冷蔵庫の中に置いておくと風味が損なわれるので要注意。また、開封後は長くても3ヵ月で飲みきるのがベストです。
 
ゆっくり過ごしたい時間
お気に入りの紅茶をいれ
体と心で豊かに味わう。

紅茶編 | 指南役 プティポアン
寿司職人は、海が荒れても旨い寿司を握ることが使命なんです。
紅茶のほかティータイムを楽しくする雑貨も販売。ショッピングサイトYahoo店も営業中。
酒田市東泉町4-9-11 [営]11時〜19時 [休]不定 0234(23)6706
ホームページはこちらです

 「癒し」という言葉が日常的に使われ、リラックスタイムをより充実させたいと願う人たちにとって、香りは大切なアイテム。バスタイムや寝室にアロマを取り入れ、一日の疲れやストレスをゆっくりと解消する人が増えています。そのアイテムのひとつが、華やかな香りを持つ「紅茶」です。酒田のプティポアンは、紅茶にバラとハーブをブレンドしたオリジナルフレーバーティーを提供している「飲むアロマ」の魅力にあふれたお店。今回はオーナーの佐藤恵美子さんに、ワンランク上の紅茶の楽しみ方を教えていただきました。

紅茶の底力はその効能。華やかな
香りの奥には優れたリラックス効果が。


 紅茶には、天然成分でアミノ酸の一種である「テアニン」が多く含まれています。お茶の葉からしか見つかっていないこの成分には、脳に作用してα波を引き出し、血圧および心拍数の上昇を抑える効果があります。さらに睡眠の質の向上にもつながるなど、さまざまな効果が報告されています。
 また、抗酸化作用のあるポリフェノールの一種「紅茶フラボノイド」は血管を強くし、若さと健康を保つ効果があるという研究報告も。さらに殺菌作用も期待されるので、紅茶でうがいをしてインフルエンザ予防をするという方もいるそうです。「免疫力の低下しがちな冬には特におすすめしたい飲物といえますよね」。


ケーキだけじゃない。紅茶で
いつもの食卓がもっとおいしくなる。


 この紅茶の持つ香りには、疲れた心を癒し、不安な気持ちを抑えるアロマテラピー効果があるといわれています。「美しい花や心地良い香りでやさしい気持ちになれるように、フレーバーティーは、飲んだ人に豊かな幸福感をもたらしてくれます」と語る佐藤さんのオリジナル紅茶には、すべてバラの花がブレンドされています。
「私の好きなバラの花には、疲れている時や、気分が落ち込んだり不安を感じたりした時に、心身を落ち着かせて明るい気分にしてくれる作用があるといわれているんです。バラの花をブレンドすることで、リラックス効果の高い紅茶に仕上げてあります」。バラの香りのほかにもいろいろなフレーバーティーをその時々の気分で使い分けることで、さまざまな効果が期待できます。例えば自分を元気づけたい時にはフルーツの香り、リラックスしたい時にはアールグレイやミントの香り、イライラを抑えてやさしい気持ちになりたいならばローズやバニラ系、など。





古くから愛飲されてきた紅茶の魅力
高貴な味と香りの奥深い効果とは?


 ところで、紅茶といえば甘いケーキやクッキーなどお菓子とのペアリングを連想しますが、お料理とのペアリングによって紅茶のさらなる魅力が引き出されるのだそうです。紅茶に含まれるタンニンは肉類の脂肪をすっきりと流してくれるので、肉料理にはタンニンを多く含むダージリンやアッサムのストレートティーがおすすめ。バターや油を使った魚料理や天ぷらには、くせの少ないセイロン紅茶・キャンディーが脂肪を分解し、口の中の油をすっきりと洗い流してくれます。また、チーズの個性的な香りをいかすにはアッサムのミルクティー。そしてスモークサーモンには燻製香茶・ラプサンスーチョンという組み合わせを知っていれば、本場イギリスの一流レストランでオーダーしても一目置かれること間違いなしです。


お湯を沸騰させすぎないように
気をつけて。
 
お湯を注いだポットの中で茶葉が対流運動することをジャンピングといいます。
茶葉を開いて風味を抽出するために起こすジャンピング。これには湯温と注ぎ方が決め手となります。お湯の適温は95〜98度。目安はお湯の表面がポコポコと波打つぐらい。そのお湯を、ポットの口より30センチほど高い位置から叩きつけるように注ぎます。

 また、忘れてはいけないのが“紅茶と水の関係”。硬水と軟水では、同じ茶葉でも違う味わいになってしまいます。例えばイギリスの中軟水は、適度な硬度が紅茶の渋みを抑え、味や香りをマイルドにしてくれるのに対し、日本は軟水地域のため味と香りが強く出てしまいます。海外で気に入った紅茶を日本でいれた時「あれ?」と思うことがあったとしたら水のせい。「日本の水道水に合わせて、風味を最大限に引き出せるようにブレンドしています」。
  では、家庭でおいしい紅茶を楽しむには?「まず茶葉とお湯の量、抽出時間をきちんと測ること。お湯を5分以上沸かしてしまうのはタブー。酸素が飛んでジャンピングが起こりにくくなりますからね。お砂糖は甘みがほしい時に、ミルクは油分の多いお菓子と一緒の時にお好みで加えるといいでしょう。その時の気分に合ったお気に入りのカップ&ソーサーで、ゆっくりと紅茶を楽しんでくださいね」。

(スプーン2008年10月号に掲載)

〈参考文献〉
磯淵猛『紅茶事典』新星出版社
〈撮影協力〉セキスイハイム 庄内営業部 酒田営業所 酒田店

有地智枝子、高橋江里子=取材・文
text by Ariji Chieko, Takahashi Eriko
和島諭=写真
photograph by Wajima Satoru
日向香=デザイン
design by Hinata Kaori
 

1
あると便利なのが
茶葉の量をはかる道具
キャディースプーン。

ミルクティーにおすすめの茶葉・アッサムを使ったロイヤルミルクティー2杯分のいれ方です。まず水150ccを手鍋に入れます。そこにキャディースプーン山盛り1杯。または、ティースプーンで2杯(5〜6グラム)の茶葉を入れて、火にかけます。

2
ミルクティーには
低温殺菌の牛乳を使うと
ライトな口当たりに。

火を止めて、鍋のフタをしたまま5分蒸らすことによって、茶葉が開き紅茶の風味がうまく抽出されます。それを確認したら、今度はミルクを200ml加え、また強火にかけます。この時、牛乳は低温殺菌のものを使うのがベスト。飲み口が軽やかになります。

3
出来上がりまでもうすぐ。
鍋から目を離さず
火を止める時を見計らって。

鍋の中の表面に細かい泡が
立って、全体がこんもりと盛り上がってきたら沸騰直前。そこで火を止めます。ちなみに、日本の水道水=軟水でいれるとミルクティーは淡いベージュ色になりますが、硬水でいれると水色が濃くなりキャラメル色になります。

4
いれ方をマスターしたら
お気に入りの茶葉で
自分好みのミルクティーを。

ストレーナー(茶漉し)を使ってカップに注ぎます。本来、紅茶を楽しむ時は予めカップを温めておきますが、このミルクティーの場合は十分熱くなっているのでそのままでもOK。ただし一度ポットに入れてから飲む場合は、やはりカップは温めるのが◎。




◆バックナンバーもチェック!
1.和菓子編 | 御菓子司 小松屋(2008年4月号)
山水花鳥風月を映し、日本人の美意識を形にした 五感で味わう芸術品。
2.パン編 | モンパン(2008年5月号)
食卓にあるだけで心豊かに、楽しみふくらむ、パンのある暮らし。

3.花編 | Rosa(2008年6月号)
もの言わぬ花々が、その色彩や造形に託した
癒しのメッセージ。
4.寿司編 | 寿司・割烹 鈴政(2008年7月号)
カウンターに座り、自然体で味わってみたい
粋な大人の旨し時間。

5.フレッシュジュース編 |
フルーツデリにしむら
(2008年8月号)
ビタミンカラーを心と身体に取り入れて
彩る、ヘルシーライフ。
6.カクテル編 | BAR ChiC(2008年9月号)
シックに、カジュアルに、自分の特別な空間で鮮やかなカクテルに酔う。

7.紅茶編 | プティポアン(2008年10月号)
ゆっくり過ごしたい時間。お気に入りの紅茶をいれ、体と心で豊かに味わう。

11.ワイン編 | ワインバー&ダイニング Ravi(2009年2月号)
料理、会話、場の空気。素敵なテーブルを演出する気軽で楽しいワイン術。



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