グラスと2、3種類の材料から始める
大人仕様のホーム・カクテルタイム。

カクテルの種類は、甘くなくてドライな食前酒、消化を促す食後酒、いつでも気軽に飲めるオールデイのTPO別、さらにショートカクテルとロングカクテルというグラスの大きさ、つまり容量別などに分類されます。基本的に「ロング」は時間をかけて楽しむもので、「ショート」はアルコール度数も高め、時間が経つと味が落ちることから短時間で飲むものとされています。「バーで何を飲めばいいかわからない時は、アルコール度数や飲み口、フルーツ系など、好みをお店の人に伝えるのがいいですね。また、カクテルの名前の由来などを尋ね知るのも、味わいを深めるひとつかもしれません」。

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混ざることで空気を含み、
味もまろやかに。 |
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同じトマトジュースでも色も風味もまるで違う!
カクテル別に使い分けも。
野菜や果物のジュースには、搾りたての「ストレート果汁」と、「濃縮還元果汁」がありますが、濃縮還元のジュースを(1)そのままで (2)シェイクして (2)ブレンダー(ミキサー)にかけて、それぞれ飲み比べてみると、空気を含んだ(2)と(3)はフレッシュ感が再生! |
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カクテルの新提案
スタイリッシュなマティーニ・スタイル。

では、自分で誰かにカクテルを振る舞ってみたい、と思ったら?
「まず好きなリキュールやジュースを選んで、ビアジョッキなどの大きな容器を使って作ると、比率の誤差も少なく、味見をしながら調整できるので簡単に美味しく作ることができます。僕が家族や仲間とアウトドアに出かけてよく作るのはカンパリソーダやジンリッキー。野外でもライムやレモンは必ず生を使います。室内で楽しむ場合はグラスや材料をあらかじめ冷やしておくと、水っぽくならずに美味しく作れますよ」。また、華やかな場所に招かれてカクテルをいただく場合には、ぜひ「マティーニ・スタイル」でオーダーを。ロングカクテルをあえて脚付グラスでいただくこのスタイルはフォーマル+カジュアルで大人気。
皆さんも日常のあらゆる場面にカクテルを取り入れて、ひとときの洒落た時間に酔ってみませんか。
(スプーン2008年9月号に掲載)
〈参考文献〉
橋口孝司『カクテル&スピリッツの教科書』新星出版社
渡邉一也『うまいカクテルの方程式』日東書院本社 ほか
浅賀閑子、高橋江里子=取材・文
text by Asaka Shizuko, Takahashi Eriko
和島諭=写真
photograph by Wajima Satoru
日向香=デザイン
design by Hinata Kaori |
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ポイ捨てするより再利用
空き缶シェーカーで
君も私もバーテンダー。 |
 
用意するのは、カルーアコーヒーリキュールと牛乳各45mlと氷、口が広いアルミ缶。まず、缶の口の大きさに合わせて氷を水で洗い大きさを整えます。ちなみに氷は、空気を多く含まない市販のものを使うのがベスト。雑味や臭いはカクテルの味を左右します。 |

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材料をよく混ぜることが
大きなポイント。
基本のフォームにもトライ。 |

氷を適量と、材料を分量だけ缶に入れたらフタをしていざシェーク。持ち方は、まず右手の親指でフタを押さえ、薬指で本体を支えて、中指と人差し指は軽く添えます。左手は中指で底を支えて、ほかの指も添える程度。これは空き缶シェーカーの場合、です。 |

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バーテンダーの技の中でも
ひときわ派手で
じつに効率的なシェーク。 |

カクテルの作り方の中では、一番特徴的な「シェーク」の技。シェーカーを胸の位置に構えたら、斜め上(目の高さぐらい)→手前→斜め下→手前の順で「く」の字や「8」の字を描くように、テンポよくスピーディーに振ります。バーテンダーごとの違いも見どころ。 |

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とにかく振って、振って!
冷え具合を指で感じながら
飲みごろを見計らおう。 |

「材料がよ〜く混ざったな」という手応えを感じたら、お気に入りのグラスに注ぎます。この時、缶の中の氷もカクテルと一緒に注いでもいいですが、よりクリーミーに味わいたいなら缶のフタで口を押さえて氷を入れないようにして注ぐといいでしょう。 |
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