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この時季、タラを使ったメニューといえば、身体の芯から暖めてくれる「寒鱈汁」が文句なくあげられます。でもせっかくの旬の味覚だからこそ、今回はいつもの美味しさとはちょっと違った新たな美味しさを味わってみましょう。ということで、夏江さんに教えていただくのは、「タラのカレーグラタン」。たっぷりのチーズが香ばしい、寒い冬の定番メニューになりそうなアツアツの一皿です。
まず、タラ3〜4切れをひと口大に切り、軽く塩をして5〜6分ほど置きます。さらに白ワイン大さじ1を振りかけて、また5〜6分置きます。その間に、さつまいも中1本の下ごしらえです。皮をむいて、4つ割りにしてから、1センチの厚さに切ります。これを、お湯で茹でるか、あるいは電子レンジを使って軟らかくしておきます。
玉ねぎ、エリンギは薄切りにします。今回はエリンギを使っていますが、しいたけやしめじでも美味しくできます。カブは皮をむいてから4つ割りにして、さつまいもと同じように1センチの厚さに切ります。ブロッコリーは小房に分けて、塩を入れたお湯でさっと茹でておきます。「ブロッコリーも、お好みでカリフラワーにしても美味しいですよ」と夏江さん。
下ごしらえしておいたタラは、クッキングペーパーで水気を取ってから、小麦粉をまぶします。フライパンを熱し、バター大さじ1にサラダ油少々を加え、タラを入れて両面を焼き、お皿にとります。
フライパンにサラダ油を熱し、玉ねぎ、エリンギ、カブを入れて炒めます。玉ねぎが透明になってきたところで、小麦粉大さじ4〜6、カレー粉小さじ2〜3をまぶすように振りかけ、さらに少し炒めます。ここでいったん火を止めます。この状態で牛乳4カップを少しずつ加えていきます。
「牛乳は、必ず火を止めるか、火から降ろしてから加えてください。火にかけたままだと、ダマになってしまうんです」。
このやり方だと、失敗することなく簡単にホワイトソースができるんです。しかも少ししかバターを使わないので、とってもヘルシーなんですよ。さつまいもを加えて再び火にかけ、とろみが出てきたら最後にタラを入れ、全体をざっと混ぜ合わせてホワイトソースの完成です。「タラは身がバラバラに崩れやすいので、最後に入れて混ぜ合わせてくださいね」。
器を用意し、盛り付けたら、ブロッコリーを飾り、その上にチーズをたっぷり散らします。あとは予熱して温めておいたオーブンに入れ、200度にして焼きあげます。チーズに焦げ目がついて、ソースがふつふつと沸き立ってきたら完成です。アツアツのうちにいただきましょう。
(スプーン2009年2月号に掲載) |
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タラと野菜がたっぷり入ったとろーりチーズの熱々グラタンは冬の定番メニューにしたい一皿。
カレー粉を使ったソースがさらに美味しさを引き立てています。
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【材料】(4人分)
タラ3〜4切れ
さつまいも中1本
カリフラワー
またはブロッコリー1束
玉ねぎ1個
エリンギ1本
(しいたけやしめじなら1パック)
カブ1個
バター大さじ1
サラダ油
カレー粉 小さじ2〜3
小麦粉 大さじ4〜6
白ワイン 大さじ1
牛乳 4カップ
チーズ(グラタン用)
ブロッコリー 適宜
タラにまぶす小麦粉
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放上夏江=料理
cooking by Hojo Natsue
三浦栄子=取材・文
text by Miura Eiko
斉藤貴子=写真
photograph by Saito Takako |
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