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いつものクリスマスケーキからちょっと趣向を変えて、今年は見た目も華やかで可愛らしいパンを、家族みんなで作ってみませんか。時間短縮を可能にした夏江さんオリジナルのレシピをご紹介します。
まず、プラスチックかガラス製のボウルを用意して、ドライイースト8グラムを入れます。次に、卵小1個と、温めてから人肌に冷ました牛乳で、卵液200ccを作り、ドライイーストに加えて混ぜます。ここが第1のポイント。イーストをこうやって事前に卵液で湿らせてしまうことで、発酵のスピードを助けるのです。
湿らせたドライイーストに、強力粉、砂糖、塩を分量どおりに加え、ゴムベラで混ぜ合わせます。粉っぽさが無くなってきたら、バターを加え、片手で軽くトン、トンと台にうちつけながらバターを生地になじませてください。「はじめから両手を使うと、材料が手にくっついて、急な来客や電話などに対応できなくなっちゃうんです(笑)」と夏江さん。生地がまとまってきたら、次は手のひら全体を使って、両手でこねていきます。全部で大体20分ほど。生地がほんのり温かくなったら、指先で生地を延ばしてみてください。向こうが透けるくらいに生地が伸びれば出来あがりです。この生地に、ラム酒に漬けたドライフルーツを混ぜ込みます。そして、丸くまとめて発酵させますが、ここからが第2のポイントです。ふつうはラップをかけて、通常の室温よりやや暖かい場所に置きますが、夏江さんはラップをかけた容器ごと、43〜4度の温かいお湯に入れて発酵させます。こうすると、さらに発酵時間を短縮させることができるのです。ほぼ倍の大きさに膨らんだら、生地の出来あがりです。
次は生地をクリスマス仕立てにしていきます。パンのリースは、生地3本を最低でも45cmくらいの同じ長さに延ばし、3つ編みの要領で編みこんでください。輪にして閉じれば完成です。パネトーネ風にするには、生地を丸めて円筒形の型に入れます。厚めの生地を台に置いて、ハート形や星形などお好きな型で抜くのも楽しいですね。いずれも表面に卵を塗って、倍くらいの大きさになるまで仕上げ発酵をします。そして、180度に熱したオーブンで18〜20分ほど焼きます。粗熱が取れたら、アイシングで星を描いたり、星型に切り抜いた型紙を置いて、粉糖を散らしましょう。「アイシングは、粉糖と卵白を泡だて器でよく混ぜて作りますが、卵白やお好みで入れるレモン汁の分量は、粉糖のやわらかさをみながら慎重に足していってくださいね」。最後に、お好きな飾りを付ければ出来あがりです。家族みんなで挑戦すれば、思い出に残るクリスマスになりそうです。
(スプーン2008年12月号に掲載) |
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クリスマスリースのパンに星のカタチをした可愛いパン。
今年のクリスマスは、家族や友だちとパン作りに挑戦して、楽しい思い出をつくりませんか。
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【材料】
直径20cm強のパンリースが
2個分できる分量です。
《卵液》
卵小1個と牛乳
あわせて200cc
《生地》
ドライイースト8g
強力粉300g
砂糖45g
塩5g
バター35g
ラム酒漬ドライフルーツ100g
《アイシング》
卵白
粉糖
レモン汁
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放上夏江=料理
cooking by Hojo Natsue
三浦栄子=取材・文
text by Miura Eiko
斉藤貴子=写真
photograph by Saito Takako |
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