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旬の新玉ねぎをたっぷりと使った手作りロールパン。玉ねぎの甘みが効いたパンは、市販のものとはちょっと違った美味しさあふれた一品です。いったいどこがどう違うのでしょうか。夏江さんのオリジナルレシピを教えていただきました。
ボウルを用意して、ドライイースト7gを入れます。ここに、卵1個と人肌に温めた牛乳を合わせた卵液200ccを加えて混ぜます。「イーストは、直接強力粉に混ぜてもいいんですが、こうしてひと手間かけて、イーストにあらかじめ湿り気を与えておくと、そのあとの発酵時間が、わずかですが短縮できるんです」。少しの手間で時間短縮できれば、気軽にパンを作れるという夏江さんのアイデアです。
そのイーストの入ったボウルに、強力粉300g、砂糖25g、塩5gを入れて、ゴムべらでよく混ぜます。粉っぽさがなくなったら、ボウルから取り出し、調理台の上で、室温に戻しておいた無塩バター20gを加えてこねます。滑らかな伸びのよい生地になったら、丸めてボウルに移し、ラップをかけて人肌の湯に浮かせ、一次発酵させましょう。
その間に、ロールパンの中身を作ります。まずベーコン60gを細切りにします。新玉ねぎは皮をむいて2等分し、繊維にそって薄切りにします。フライパンを熱してベーコンを炒め、玉ねぎを加えて茶色になるまでじっくり炒め、軽く塩コショウします。よ〜く炒めるのが、玉ねぎの旨みを引き出すいちばんの方法です。
生地が倍くらいに膨らんだら、ボウルから取り出し、生地を手で優しく押さえるようにしてガスを抜きます。
生地を長方形にのばします。横長になるように生地を置き、向こう側2センチくらいの生地を残して、炒めたベーコンと玉ねぎを生地全体に散らします。そして、生地を手前から向こう側にくるくると巻いていき、巻き終わりをしっかり留めます。つまり、向こう側の2センチ部分がのりしろになっていたんですね。
形を整え、12等分に輪切りします。
輪切りにした生地を、切り口を上にしてアルミカップに乗せます。な〜るほど、ロールパンってこんなふうに作るんですね。
オーブン皿に乗せて仕上げ発酵させます。発酵の途中で溶き卵を表面に塗りましょう。「お好みで刻んだパセリやケシの実を振りかけてくださいね」。発酵が完了したら、予熱しておいたオーブンに入れ、180度で18分焼いて出来上がりです。
外側サクサク中身はもっちり。生地が甘すぎないのでお食事にもぴったりです。焼き立てを味わえ、さらに自分の好みにできるところが手作りのうれしいところです。
(スプーン2008年6月号に掲載) |
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発酵時間を少しでも短縮して手軽にパンを作ってもらいたい。
そんな夏江さんの思いがこもったロールパンは外側サクサクのくせになる美味しさです
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【材料】
強力粉300g
ドライイースト7g
砂糖25g
塩5g
無塩バター20g
卵液200cc
(卵1個と人肌の牛乳)
ベーコン60g
新玉ねぎ中1個
塩コショウ適宜
溶き卵(照り用)
お好みで
パセリ
ケシの実
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放上夏江=料理
cooking by Hojo Natsue
三浦栄子=取材・文
text by Miura Eiko
和島諭=写真
photograph by Wajima Satoru |
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