 |

カスタードクリームとマスカルポーネチーズクリームを使った苺のタルトは、夏江さんオリジナル。さっぱりと甘く、季節のフルーツの美味しさが引き立ちます。
まずタルトの生地から作ります。固く冷やした無塩バターを細かく刻んでボウルに入れます。そこに薄力粉、粉糖、アーモンドパウダーを加え、製菓用カードでバターを切り込みながら粉類に混ぜ込みます。全体がクリーム色になってきたら、次は手ですりあわせるようにして、バターの固まりが残らないように混ぜましょう。サラサラしてきたら、溶き卵を入れて、全体をまとめてください。その生地をラップに包んで30分ほど冷蔵庫で寝かせます。
調理台の上にラップを敷き、冷蔵庫から生地を取り出してその上に置いたら、さらにラップを重ね、麺棒を軽く転がしながら生地を延ばしていきます。「ラップを使うと、生地の扱いが楽になるんですよ」と夏江さん。適当な大きさに延ばしたら、たたんで再度延ばします。これを2〜3回くり返してください。最後に、タルト型の大きさまで生地を延ばします。タルト型の内側全体にバターを塗り、その上から茶こしなどを使って小麦粉をふるいます。「余分についた小麦粉は、型をひっくり返してはたいてくださいね」。生地の片面のラップをはずしたら、タルト型にかぶせ、縁を麺棒で擦るようにして余分な生地を除き、薄くなったところや縁飾りに足してください。
オーブンを180〜190度に熱します。その間に、生地全体にフォークで細かく穴を開けておきます。さらに、製菓用の重石を生地の上に敷いて焼くのですが、なければ金属性の落とし蓋を代用してください。「オーブンに入れたら、落とし蓋は15分ほどで取ってくださいね」。蓋を取ったら、後でクリームを入れた時に生地がしんなりしてしまわないよう、表面に卵白を塗り、さらに10分ほど焼きます。
次はカスタードクリームを作ります。ボウルに卵黄を入れ、小麦粉、砂糖を加えます。牛乳は、およそ4分の1カップを先にボウルに加え、材料とよく混ぜます。混ざったら残りの牛乳を入れ、さらに混ぜ合わせます。その液を、かならず漉しながら鍋に移しましょう。火にかけたら、焦がさないよう絶えず木ベラでかき回します。プツプツと煮立ってきたら、火をとめて、バニラエッセンスを加え、冷やします。
生地を型から外し、カスタードクリームをたっぷりと流し入れます。その上に、8分立てに泡立てた生クリームとマスカルポーネチーズと砂糖を混ぜ合わせたマスカルポーネチーズクリームを重ね、苺とキーウィをお好みで飾ってください。縁に生クリームを絞れば完成です。
(スプーン2008年5月号に掲載) |
|

 |
|
地物の苺をたっぷり使った、見た目も鮮やかな苺のタルト。
甘さ控えめのさっぱりしたオリジナルレシピをお庭やテラスでいただきましょう。
|
【材料】20pのタルト1個分
《生地》
無塩バター90g
薄力粉95g
粉糖35g
アーモンドパウダー30g
全卵小さめ1個
卵白少々
《カスタードクリーム》
卵黄2個分
小麦粉15〜6g
砂糖45g
牛乳1カップ
バニラエッセンス少々
《マスカルポーネチーズクリーム》
生クリーム1/3カップ
マスカルポーネチーズ1カップ
砂糖20〜30g(お好みで)
季節のフルーツ
|
放上夏江=料理
cooking by Hojo Natsue
三浦栄子=取材・文
text by Miura Eiko
石丸篤司=写真
photograph by Ishimaru Atsushi |
|