──飯森さんと、山形交響楽団との出会いについて聞かせていただけますか。
1998年8月に、山形交響楽団の定期演奏会に招かれたのが、最初です。羽田健太郎さんがソリストで、「ラプソディー・イン・ブルー」を演奏しました。とてもいいコンサートになったものですから、その後、毎年のように呼んでいただくようになりました。
2003年に、山形交響楽団から、常任指揮者に就任してくれないか、という打診を受けました。僕は、山形の自然や食べ物、地元の人の人柄といったものにすごく惹かれていましたから、その場で「やります」と返事をしました。もちろん、僕が喜んでお引き受けした最大の理由は、山形交響楽団の皆さんのやる気がすごく強く感じられたこと、定期演奏会のクオリティがすごく高いこと。それに尽きますね。
最初の3年間は、常任指揮者を務め、現在は音楽監督をしています。昨年から、モーツァルトの交響曲を全曲演奏する「アマデウスへの旅」を始めました。モーツァルトの作品を通して、山形交響楽団のすべての方々の音楽の語法とアンサンブル能力をさらに高めていけるのではないか、と思っています。
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