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 Home > バックナンバー > 「光子さんのごっつぉ彩時記」 > 158 茄子ごんげ

月刊「SPOON」2005年8月号掲載

真夏の食卓の定番ともいえる
懐かしいごっつぉ「茄子ごんげ」。
ひと手間かけたおにぎりとともに美味しくいただく光子風をぜひご賞味ください。
青塚光子=料理
cooking by Aotsuka Mitsuko
三浦栄子=取材・文
text by Miura Eiko
斉藤貴子=写真
photograph by Saito Takako

イラスト=佐藤定雄
題字=齊藤千加子

旬の手作り実感シリーズ……158
 

茄子ごんげ
【材料】
《茄子ごんげ》
茄子5個、玉ネギ1/2個、豚肉50g、
青ジソ10枚、サラダ油、
味噌大さじ1/2強、味りん大さじ1、
酒大さじ1、
唐辛子または七味適宜

《あずきごはん》
米3合、あずき1/2カップ
 夏の食卓に欠かせない、どこのご家庭でも作られているだろうと思われるごっつぉ、「茄子ごんげ」の登場です。茄子ごんげは、その土地土地で、醤油味だったり、味噌味だったりするようですが、「茄子さは、やっぱり味噌が合うよの」とおっしゃる光子さんは味噌味派。伝統のごっつぉにひと工夫して、若い世代も満足する一品に仕上げました。さっそく作ってみましょう。

 茄子5個は皮をむき、まず縦に半分にし、さらに縦長の乱切りにします。「茄子は横さ切んねで、縦長なるように包丁入れっど美味しながいの」。縦長にと言っても、あまり細長いと、できあがった時にしんなりとなりすぎてしまうので気をつけましょう。乱切りにした茄子は、すぐに水に晒し、ザルに上げてゆっくり水切りします。「ここでゆっくり水切んなが、美味しぐ仕上げるコツだながいの」。ここがポイントです。

 つぎに玉ネギ半個を櫛形に、豚肉50グラムを食べやすい大きさに刻み、青ジソ10枚を細長に細かく刻んでおきます。鍋を火にかけ、温まったら油を回します。まず玉ネギ、つづいて豚肉を入れます。軽く炒めたら、茄子を加えます。茄子に油がしみこんで、しんなりするまで炒めましょう。ここに合わせる調味料、味噌大さじ2分の1強、味りん大さじ1、酒大さじ1は、あらかじめボウルで合わせておきます。鍋に調味料を加えます。ザッとかき混ぜ、蓋をして3分ほど煮ます。味がしみこんだら、唐辛子または七味と、刻んでおいた青ジソを加えて、軽く混ぜ合わせればできあがりです。

 さて、茄子ごんげに合わせるごはんはおにぎり。炊き立てのごはんを、塩やごま、ゆかりで結んだおにぎりは、それだけで食欲を刺激します。夏真っ盛りの食卓には、こんなシンプルなごっつぉが似合いますね。

 そんなおにぎりに、今回は異色の味が加わりました。それはあずきごはん。光子さんが幼い頃、「はしかさんのお礼でお地蔵さんさお供えしたり、毎月15日のお稲荷さんのお参りの時は、油揚げと一緒にお供えした」のが、あずきごはんのおにぎりでした。

 まず、水を張った鍋にあずき2分の1カップを入れて煮立たせます。いったんお湯を捨て、ふたたび水を張ったら、中火でゆっくり煮ます。表面にひびが入るくらいに柔らかくなったら、鍋のまま火から降ろし冷まします。米3合をといで炊飯器に入れます。ここにあずきの煮汁を、水の代わりに入れます。分量に足りない時は水を足してください。塩少々を加え、最後に煮汁を切ったあずきを入れ、全体を混ぜてからスイッチを入れます。炊き上がったらおにぎりに結んでできあがり。赤飯よりもあずきの香りが高い、素朴な味わいです。



■「光子さんのごっつぉ彩時記」バックナンバー


春のちらし寿司
2004/04【142】
チンゲン菜と
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2004/05【143】
鶏レバーと
こんにゃくの煮込み

2004/06【144】
ニンジンと
牛肉の甘辛炒め

2004/07【145】
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サバの南蛮漬け

2004/08【146】
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2004/09【147】
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さつまいものグラタン

2004/10【148】
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煮っころがし

2004/11【149】
鮭のおこわ
2004/12【150】
鮭のテリーヌ
2005/01【151】
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2005/02【152】
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2005/03【153】
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2005/04【154】
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2005/05【155】
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2005/06【156】
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2005/07【157】
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2005/08【158】

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