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 Home > バックナンバー > 「光子さんのごっつぉ彩時記」 > 155 あんかけうどん

月刊「SPOON」2005年5月号掲載

酒田祭りのごちそうに欠かせない 「あんかけうどん」は、
なんとも不思議で懐かしいごっつぉ。美味しさの決め手はこしのある餡。
たっぷりからめていただきましょう。
青塚光子=料理
cooking by Aotsuka Mitsuko
三浦栄子=取材・文
text by Miura Eiko
板垣洋介=写真
photograph by Itagaki Yosuke

イラスト=佐藤定雄
題字=齊藤千加子

旬の手作り実感シリーズ……155
 

あんかけうどん
【材料】
《あんかけうどん》(5人分)
マス5切れ、薄口醤油、酒、
味りん各適宜、乾うどん2把、
ゆで卵3個、生姜

《あん》
水4カップ、醤油・酒各1カップ、
砂糖2〜2.5カップ、片栗粉
《卵寒天》
寒天3本、水6カップ(寒天1本について水2カップ)、砂糖1.5カップ、醤油半カップ、酒・塩各少々、卵3個
 酒田まつりのごっつぉに欠かせない「うどんのあんかけ」と「卵寒天」。伝統の味をしっかり受け継ぎたいものですね。

 まずはうどんのあんかけからです。最初に、マス五切れを、薄口醤油、酒、味りん各適宜を合わせた中に入れて、煮付けます。つぎに大きめの鍋に水を張って火にかけ、沸騰したら、乾うどん2把を半分に折って鍋に入れ、くっつかないようにほぐしながら茹でていきます。光子さんが選んだのは、餡のからみやすい細めの丸うどんです。

「沸騰したらさし水すんな。これを3回繰り返して、つぎに沸騰する直前に火を止めて、少し蒸らしてから、ザルにあけんなの」。ザルにあけたうどんは、数回水を替えて、しっかりヌメリを取りましょう。できれば最後に氷水で締めると、より美味しくなりますよ。

 計量カップを使って、水4、醤油・酒各1、砂糖2〜2.5の割合で鍋に入れて、強火で煮立てます。砂糖がすっかり溶けたら、アクを取って中火にし、味を整えます。鍋底からシャモジを離さないようにかき混ぜながら、片栗粉1を同量の水で溶いたものを少しずつ加えていきます。片栗粉を入れ終わってからさらに5〜10分間、かき混ぜるというより練り続けると、こしのある、時間がたっても戻らない美味しい餡ができあがります。

 器に、水切りしたうどんを小分けにして盛ります。この上に、皮とトゲを取り除いて、大きめにほぐしたマスとゆで卵を乗せて、その上から餡をかけ、おろし生姜を載せてできあがりです。こしのある餡をたっぷりからめていただきましょう。

 つぎは卵寒天です。まず寒天3本をたっぷりの水に浸けてふやかします。柔らかくなったら、堅く絞って小さくちぎりましょう。鍋に分量の水を入れ、ちぎった寒天を加えて強火にかけて溶かします。溶けたら弱火にし、砂糖1.5カップ、醤油半カップ、酒、塩各少々を加えて味を見ます。味を整えたら、アクを取り、中火で5〜6分さらに温めます。寒天はこれでできあがり。

 今回は流し卵版とゆで卵版の2種類を作ります。

 流し卵にする場合は、寒天を火にかけたまま軽くかき混ぜ、そこに溶き卵を少〜しずつ流し入れ、全体に卵を行き渡らせます。流し函を用意し、中に一度水を入れて、すぐにこぼし、パッパッと払ってから、寒天を流し入れて固めます。

 ゆで卵の場合は、同じく水を払った流し函に、まず刻んだ固ゆで卵を敷き、寒天を卵がヒタヒタになるように流し入れて固めます。固まったら、そこに残りの寒天を流し入れ、つまようじを差し入れて、最初に固めた層をところどころ突っつきます。これは下の層と上の層が分離しないようにするための細工。固まったらできあがりです。



■「光子さんのごっつぉ彩時記」バックナンバー


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