りっぱなはまぐりが手に入ったら、こんなごっつぉはいかがですか。
はまぐりを使ったごっつぉというと、潮汁か、直火で焼いて醤油を垂らして食べるくらいしか思いつきません。ましてや、その美味しさを満喫するほどいただくことなんて、なかなか経験することのない食材ですよね。でも光子さん流の、このはまぐりを使ったごっつぉは、野菜と合わせて、はまぐりの旨味をたっぷりと味わうことができるんです。野菜も、冷蔵庫にあるものをなんでも利用するという手軽さで、毎日の食事を預かる主婦には本当にうれしいごっつぉなんです。一見豪華なんだけど、じつは残り野菜総動員という節約の一品でもあるんです。
さっそく始めましょう。
はまぐり300グラムは、まず砂抜きをします。「砂抜きは、塩水さ浸けでおぐなんよ。食べだ時、じゃりじゃりしたら、やだものの」。
続いて、野菜の下ごしらえにかかります。ニンジン2分の1本は、皮をむいて短冊切りに、玉ネギ大きめ1個は厚めの櫛型に、生シイタケ4枚は石づきの部分を取って、半分に切ります。ブロッコリー適宜は、小房にとって、塩茹でにし、色よく仕上げておきます。
鍋を熱してバターを入れ、溶けたところで砂抜きしたはまぐりを入れます。そこに白ワイン、水各2分の1カップを加えて、すぐに蓋をし、蒸し煮にします。はまぐりの口が開いたら、鶏がらスープの素、塩、コショウ各適宜と、ブロッコリー以外の、下ごしらえした野菜をすべて加えてしまいます。
「野菜は、あんまり柔らかぐしないほうがいいながいの。歯ごたえ残したくらいにして、見た目もグタッとなんないように仕上げんな」。
その間に、別の鍋を用意し、弱火にかけながら、小麦粉大さじ1弱を牛乳カップ1でのばしていきます。ダマにならないように、手際よく慎重にのばします。「こうゆう時は泡立て器使うど、いいなんよ」。光子さんのアドバイスにしたがって、泡立て器で丁寧に行ってくださいね。こうしてホワイトルウを作ります。
野菜に火が通ったら、ホワイトルウを鍋に加え、全体に行きわたるよう混ぜ合わせます。ここで味を確かめましょう。いいようだったら、ブロッコリーを入れて、できあがりです。
「このやり方だど、クリームの硬さどご、思うように調節できんなんよの」。とろみを強くしたり、サラサラ系にしたり、仕上がりのイメージを考えて調節してみましょう。
はまぐりから出る旨味が、全体をまろやかな味に仕上げてくれました。ごはんのおかずにもいいけれど、パスタやフランスパンとも相性がよさそう。野菜の色合いとはまぐりという食材が、春の訪れを感じさせてくれました。 |