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 Home > バックナンバー > 「光子さんのごっつぉ彩時記」 > 150 鮭のおこわ

月刊「SPOON」2004年12月号掲載

ユズの香り漂う
上品な白おこわは、
塩鮭とギンナンという
組み合わせがなんとも絶妙の
美味しいごっつぉです。
青塚光子=料理
cooking by Aotsuka Mitsuko
三浦栄子=取材・文
text by Miura Eiko
板垣洋介=写真
photograph by Itagaki Yosuke

イラスト=佐藤定雄
題字=齊藤千加子

旬の手作り実感シリーズ……150
 

鮭のおこわ
【材料】
もち米3カップ、昆布10センチ角1枚
生姜の薄切り適宜、塩鮭3切、
ギンナン12〜20個、インゲン適宜、
顆粒だしの素小さじ1、
ユズの皮適宜、酒・塩各少々、
 鮭とギンナン。旬の食材がたっぷりと入った、彩りも美しい、ちょっと上品なおこわの登場です。もちもちしたおこわに、塩鮭から出る塩分が絶妙にマッチして、美味いのなんの。ユズの香が漂う白おこわは、来客の時などにも重宝しそうな、そんなごっつぉです。

 もち米3カップはたっぷりの水に浸けて、ひと晩置きます。「前の晩、寝る前にもち米をといで、そのまま水さ浸しておぐな」。使い始める10分前にザルに上げて、水を切ります。

 さて、具材の下ごしらえから始めましょう。

 まず、鍋に水2カップ、昆布10センチ角一枚、生姜の薄切り適宜、酒少々、塩鮭3切を入れて、一度煮立たせます。ここでアクを取り、火を弱めて、4〜5分ほどそのまま煮ます。こうして塩鮭の生臭さを取るわけです。鍋から塩鮭を取り出し、骨と皮を取り除いて、粗くほぐしておきます。あくまでも粗く、細かくしてはいけません。「この煮汁はあとで使うさげ、捨てないで取ておいでの」。

 続いて、ギンナンの下ごしらえです。殻を割ることから始めます。

「殻割んなも、ながなが要領いるもんだながいの。皮も剥がて、缶詰なてんなもあんども、やっぱり今の季節ださげ、生のギンナン使いでものの」。

 殻から出したギンナンは、表面の薄皮をはがさなくてはいけません。「これをひとつひとつ手ではがしていぐなは、なかなか根気のいる仕事だんよの。でも、いい方法あんなんよ」と光子さん。さっそく光子さんご推薦の方法で薄皮をはがします。まず、鍋に水を張り、弱火にかけて、ギンナンを塩茹でにします。「鍋のギンナンをしゃもじで撫でるようにすっど、薄皮がきれいに取れでいぐなんよ」。ここでギンナンを茹でるのは、あくまでも薄皮を取るため。おこわに加える分のギンナンは柔らかくする必要ありません。

 インゲン適宜も、色よく塩茹でにし、適当な長さに切り揃えます。

 大きめの鍋を用意し、先ほどの塩鮭を煮た煮汁を入れ、顆粒だしの素小さじ3を加えて、火にかけて、煮立たせます。煮立ったら中火にして、水切りしたもち米を入れて、かき混ぜます。煮汁がなくなってきたら、ギンナンと塩鮭を加えて、ザックリと混ぜます。

 蒸し器に、水で濡らして、軽くしぼったフキンを敷き、その上に、熱の通りが均一になるように、真ん中をへこますようにして、もち米を置きます。湯気が上がってから20〜25分ほど、強火で蒸します。蒸しあがったおこわがくっつかないように、フキンはあくまでも軽くしぼります。

 ふっくら蒸しあがったおこわを器に盛り、ギンナン、インゲン、ユズの皮を散らして、できあがりです。



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