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 Home > バックナンバー > 「光子さんのごっつぉ彩時記」 > 149 里芋と手羽先の煮っころがしー

月刊「SPOON」2004年11月号掲載

椎茸の旨味と鶏のコクが
里芋を、ほっくりとなんとも美味しく仕上げました。
食欲の秋、ごはんがすすむ、
まさにおふくろの味です。
青塚光子=料理
cooking by Aotsuka Mitsuko
三浦栄子=取材・文
text by Miura Eiko
板垣洋介=写真
photograph by Itagaki Yosuke

イラスト=佐藤定雄
題字=齊藤千加子

旬の手作り実感シリーズ……149
 

里芋と手羽先の煮っころがし
【材料】
干し椎茸8枚、椎茸の戻し汁2カップ、
里芋300g、手羽先800g、
ニンジン1本、サラダ油、
生姜のせん切り適宜、醤油大さじ4、
酒大さじ4、砂糖大さじ2、水2カップ
 ごはんを美味しくいただくためというか、ごはんとの相性のよいものがうまいごっつぉの条件だとしたら、これはもう、すぐれごっつぉにほかなりません。芋煮でさんざん食べつくした感のある里芋だけれども、煮っころがしというおふくろの味の原点のようなごっつぉにすると、さらに美味しいんです。

 まずは下ごしらえからです。

 干し椎茸八枚は水に浸けて戻します。「この戻し汁が煮物のダシ汁なっさげ、捨てないで取っておいでの」。調理に必要な戻し汁の量は二カップ。足りなくならないように、水の量を調整しましょう。戻した椎茸は、石づきを取り除き、小さめのものだったらそのまま、大きめのものだったら、食べやすい大きさに切り揃えておきます。

 つぎは里芋。水洗いして、皮を剥きます。ぬめりがあるので、気をつけましょう。里芋を扱うときは、このヌメヌメがやっかいなところ。こんなとき、どうすればいいのでしょうか。

 光子さんのアドバイスは、「下茹でしねまねなの。皮剥いだら、串の先が軽く刺さるくらいの固さになるように水から煮でしまうな。このとき、ぬめりが泡なて、出でくんな。あっとゆう間に溢れでしまうさげ、目離さんねよ」。 鍋を火から下ろし、煮汁をこぼし、茹でた里芋を水洗いして、ザルにあげて水気を取ります。

「いまは、皮剥いだ里芋もあっし、茹でである里芋も売てっさげ、時間の無い時だば、そういうなを利用すれば、手軽に作らいるよの」。

 手羽先800gは先端部を切り落とします。ニンジン1本は皮を剥いて、薄めの乱切りにします。

 ここからが調理本番。まず、ザルにあげておいた里芋をフキンで拭きます。これを、高温に熱したサラダ油でサッと色づくくらいに揚げます。

 つづいて炒め鍋を用意しましょう。熱してから油をひきます。まずせん切りの生姜を炒めます。香りが立ってきたら、手羽先を入れて炒めます。椎茸を加え、椎茸の戻し汁2カップ、醤油大さじ4、酒大さじ4、砂糖大さじ2を加えます。

 ここから強火で20分間煮て、手羽先にしっかり味を染み込ませます。つづいてニンジン、里芋を入れ、中火にして、さらに20分煮ます。

「里芋を入れっどぎは、手羽先を鍋のフチさ寄せで、真ん中さ入れっど、味が染み込みやすぐなんな」。

 煮終わったら、しばらく置いて、さらに煮汁を染み込ませて出来上がり。煮込んでいる間に煮汁がなくならないように気をつけましょう。煮汁が少ないなと思ったら、水と醤油、砂糖各適宜を足してください。

「こうゆう煮物作っどぎは、鍋から目を離すど、焦がしてしまうこともあっさげ、注意してくださいの」。



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